マルチサクションドレーン工法
不透気部付ドレーンを用いた真空圧密工法
マルチサクションドレーン工法とは
- 真空圧密工法とはプレロード工法の1つであり、大気圧を利用して軟弱地盤を圧密する工法で大気圧工法とも呼ばれています。
- マルチサクションドレーン工法は地盤表層部(不透気層)をシートの代替とした真空圧密工法です。ドレーン材は上端部を不透気構造としています。
- NETIS登録:CB-110035-A
特長
マルチサクションドレーン工法の特長
- 従来の載荷盛土による工法と比較して地盤の破壊を招くことなく工期・工費の縮減ができます。盛土併用で急速施工も可能です。
- 従来の真空圧密工法と比較してシート敷設が不要でありコスト縮減ができます。
- シートを使わないことにより、水面下の軟弱地盤への対応も可能です。
- シートが不要のためポンプを停止せず任意に現位置試験が可能であり、強度増加を直接確認できます。
施工フロー
上端部を不透気加工した鉛直ドレーン(プラスチックボードドレーン)を打設後、配管を行い真空装置を運転させます。計測結果を基に運転停止時期を判断し、停止させます。
マルチサクションドレーン工法では、あらかじめ規定長の不透気部を設けるため、打設深度の管理は重要です。打設深度は施工管理システムにより厳密に管理します。
排水システム
マルチサクションドレーン工法では、不透気加工した鉛直ドレーン材を直接集水管へ接続します。これにより負圧のロスの低減を図ります。
接続箇所が露出していることから、排水状況が直接目視で確認できます。また、不具合等が生じた場合への対処が容易です。
水上施工時には、専用のジョイント部材を用いて接続します。
計測システム
真空設備や地盤を常時計測して、運転状態や圧密の進行を把握します。
自動計測による連続計測も可能です。
大規模工事や複数の箇所を同時に施工する場合は集中管理方式で効率的に計測します。